連日報道されてきたミャンマーが舞台の大規模詐欺や国内の様々な特殊詐欺。それとはまた違う、ちまたにはびこる、いわゆる国際ロマンス詐欺について書いてみたい。端的に言えば、通信アプリやメールのやりとりで恋愛感情を抱かせ、機が熟した頃を見計らって送金を持ちかける手口。ロマンス詐欺にはザックリ大別すると、暗号資産やFXなど、額が張る投資誘導型。かたや、手術・入院費用、交通事故の弁済、生活資金等々をたかり続ける生活支援型がある。そんなロマンス詐欺だが、これまで小生には無縁なものと思っていた。、、、が、これぞドンピシャのロマンスメールが2件立て続けに送られて、キター!!!!!!!!


女性の画像は添付では無く、文章とセットになっているので、いやおうなしに目にすることになる。文章の中、気になったのは「ぜひお話をしましょう。」の、文言。直に会話をすると言うのは新手(あらて)の技(わざ)か。

数打ちゃ何とか。哀しいかな、妄想を膨らませた御仁さまはヤカラ連中にとって、おいしい儲け口の餌食(えじき)だ。理性を失って思考は迷走、寸分疑いを持てぬままアリ地獄のごとくズルズル....

最近は”言語学習アプリ”もAIのおかげで進化が著しい。。なるほど送られてくるメールの文章に違和感はまったく無い。むしろ外国人なのに表現が流ちょう過ぎて逆に怪しい。─国際ロマンス詐欺の実体をフランスの民放局が追った特集番組を観た。メールの発信元はアフリカ諸国にわたるが、中でもナイジェリアからのものが突出して多いと紹介している。ここでは組織だったものは少なく、ほぼ個人による単独犯行で手口は生活支援型がほとんどだと記者は言う。国内は失業者が多く、ありつける仕事と言えば重労働で低賃金。暮らしが立ち行かない中、手っ取り早く稼げる手口にはオレもオレもと群がり増え続ける一方。そこには詐欺の手法を経験豊富な連中がレクチャーする商売も、これまた大繁盛だと言うから、もうどうしようも無い。取材に応じたヤカラによると、ネット上から女性画像を拾ってくる際のコツや定石を教えたり、相手とのやりとりに対処できるよう、あらゆる話のシーンに応じた画像を大量にストックしてから始めるのが基本なのだと。「エサをまいて喰いつくのを待つ。魚釣りと同じだ。」と笑う。詐欺だけが生活の糧になっている彼らに罪の意識などみじんも無い。

ところで冒頭に触れた「ぜひ、お話しましょう。」の正体。これが男性から女性の声に変換するアプリを使って会話をするのだと言う。ナイジェリアの男が公用語の英語で話しかければ女性の声になって日本語で語り掛けてくれ、その逆もまたしかり。ナイジェリア政府は「対策に追われている。」、「いかんせん個々の所業なので膨大過ぎて手に負えない。」と、表向き言ってはいるが貧困と失業解決の一助となっているのが現実なので、もはやロマンス詐欺は外貨獲得の手段とばかりに放置されている。と言うのがどうやら実際の見立てのようだ。今では国際ロマンス詐欺=”ナイジェリア詐欺”と言われるほど国内では蔓延していると番組は締めくくっている。

『恋した彼女は…』実は男だった、とは笑うに笑えない。世界中で今なお被害は増え続け、日本では昨年200億円弱の被害報告があったと言う。そう言えば、身近な我が気仙沼管内でも昨年度には2件合わせて650万円ほどのロマンス詐欺被害があったと地元紙が以前に報じていた。。アジャパ~