気仙沼のふかひれ屋さん 気仙沼のふかひれ屋さん
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悲鳴

ふかひれの原料価格が年々高騰している。辛いのはウチに限らず同業者、関連業者皆同じだがそれにしても、しんどい。5年前の伝票をみたら冷凍物で2倍、乾燥物は3倍になっている。近頃は、あまりの高さに買い控えするお得意さんが続出で商売は暗中模索の日々。仕入れが値上げになる度、それに合わせて販売も値上げをしていたのではお得意さんには増々迷惑をかけてしまうので、大得意さん用としては在庫をある程度確保しなければならず、その金額は、”ん百万”にもなる。運転資金も心もとない。。嘆いてばかりいても仕方がない、ここは劣勢をばん回すべく知恵を絞らなければジリ貧だ。

 新聞の切り抜きなのでちょっと不鮮明。。画像は気仙沼魚市場構内、ダンベ(コンテナ)に入ったヨシキリザメ。これから場所を移してヒレを手作業で切り落としていく。部位は、”尾ビレ”、”背ビレ”、”後背ビレ”、”手ビレ”、”腹ビレ”、”尻ビレ”とあり、原料屋各社、精鋭の切り落とし部隊による人海戦術。ヨシキリザメは作業的には、まだいい方。モウカザメなどは人のコブシ大ほどの心臓を取り出すためにサメも人も血まみれになる。まさに流血戦の作業も加わるので大変だ。例年なら夏場が盛漁期だが、年々水揚げの減少に伴い構内の風物詩も見ることが少なくなってきている。