ハラハラドキドキの柔道の日程がすべて終了してちょっと寂しい。ひとり夜更けに涙をにじませ、興奮したり落ち込んだり。その柔道でひとつだけ残念なことがあった。混合団体2回戦のVSスペインに出場の橋本壮市選手について。”抑え込み一本”で負けに屈すると、彼は礼を欠く行動に出た。相手選手は握手をすべく手を差し伸べようとするも、それをチラ見した後、歩み寄ることなくソッポを向いてスタコラと足早に畳を降りて行った。主審もスペインの選手もあっけにとられてボー然。試合後にいさぎよく互いの健闘をたたえあう姿は見ていて気持ちが良いものだ。手を取り合ったりハグすることは別に決まりでは無いが、この時は橋本選手の”人となり”をみる思いがした。この階級(73kg)はこれまでオリンピック2連覇していた大野将平選手の牙城が厚く、国内では2番手に甘んじていた。大野選手がパリを目指さないことから橋本選手が決まったと言っても過言ではない。せっかく初めて出れたオリンピックなのに、この振る舞いは恥ずかしい。この件に関しては、一切マスコミでは取り上げられてはいないし誰も口にしない(知る限りでは)。なので、あえて取りあげてみた。よく言われる、”礼に始まり礼に終わる”。乱心することなく、礼節を重んずる柔道だからこそ特に感じたひとコマ。。